「あー……」
身体を起こし、グシャグシャと髪を掻く。
わかんねえ。
女の子に慣れてないわけじゃないのに、ひろだけが特別に見えるのはなんでなんだ。
「やぁだ、玲於が悩んでる。雪降りそー」
「雪はそろそろ降ってもおかしくない時期じゃね?」
「あはっ、たしかにー!」
前の席に座っていた茜が赤城に適切な突っ込みをいれる声をぼんやりと聞きながら、はあ……とため息を吐く。
雪が降るくらいで解決できるなら万々歳だ。
「あ、玲於」
「ん?」
「髪、ここ変になって───」
───パシッ、
スッと伸びてきた赤城の手を、反射的に振り払う。



