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「芦原くん、どこ行くの?」
「ん?キレーなとこ」
「キレーなとこ……?」
寄り道しようと言われ、芦原くんのあとに続いて駅とは真逆の方向に歩きだす。
どこに向かっているかわからなくて聞いてみるも、「いーからついてきて」と言うばかりで芦原くんは曖昧な情報しか教えてくれなかった。
ドキドキとワクワクが交差する。
「てか最近急に寒くなったよなぁ、もう冬だ」
「そうだね……」
両手を合わせて口を覆い、指先を温めるように息を吐くと、白い息はあっという間に空気にとけていった。
もうそろそろコートを出さなきゃなぁ。いつでも使えるように手袋とマフラーも準備しておかなきゃ。
「ひろ、鼻赤くなってる。寒い?大丈夫そう?」
「うん。冬、気温低いと鼻すぐ赤くなっちゃうだけ……」
「これ着てな」
「っわ…!?」



