「てかひろ、数Ⅱ結構できるようになってたじゃん。このままなら赤点回避できるんじゃね?」
「それは七海と芦原くんが教えてくれたから…」
「うはは。七海くんはたしかにずっとキビシかったからなぁ」
芦原くんは、自分から提案したこともあってか毎日ちゃんと勉強会に参加してくれていた。
吉良くんの出席率が60%なのに対して芦原くんは100%で、意外にも皆勤賞。
遅刻もサボリも常習犯の問題児で、進級がかかっている芦原くん。
だから勝手にあまり頭はよくなくて、ちゃんと勉強して本気で赤点回避したいんだろうなって思っていたのに、全然そんなことはなかった。
というのも、芦原くんは単に極度のめんどくさがりやというだけなのだ。
今日だって、わたしが数学の問題につまずいていたら
「そこ、さっきの問題と同じ解き方でいけると思う」
なんて助言してくれて、実際答えにたどり着けたりもしたし。
わたしが芦原くんに教えるぞ!と意気込んでいたのに、教えられたのはわたしのほうだった。



