問題は、芦原くんと相性が悪そうな七海だけ。
芦原くんのことを毛嫌いしているみたいだし、相性も悪そうだし、あたりもきついから、説得するのは至難の業だ。
だけど、七海がいないと教える人がいないから勉強会は成り立たない。
芦原くんの進級を救うためには七海が絶対にいないといけなくて───…
「おい、そんな目で見んな」
「えっ!」
頭のなかでぐるぐると考えていると、七海の低い声でそう言われた。
そんな目ってどんな目だろう。
首をかしげると、呆れたようにため息を吐かれた。えぇえ、なんで。
「……大体、進級できなくても自己責任だろ。サボってばっかって噂だし」
「でもほら、七海教えるの上手だし…」
「はぁあ?おまえさっきまで俺の教え方がどうとか言ってただろーが」
「それは七海がきびしいからで!」
七海がいないとだめなの。
芦原くんからお願いされたら断るなんて選択肢はないし、わたしの頭じゃ力になれないから。
頼れるの、七海しかいないんだよ。



