……やっぱり、芦原くんには全部お見通しだ。
でも、だってね。芦原くんといるとどんどん欲張りになっちゃうんだ。
何度キスしても、ギュッてしても、足りないもっと……って。
「ひろが意外と欲しがりなとこ、俺はうれしいし、かわいいから好き」
「……それは、芦原くんが、」
「ん?」
素直になるのは怖いし、すぐドキドキしちゃうし、初めてのこともたくさんあって困らせてしまうかもしれないけど。
「……芦原くんがそうさせたんだもん」
これから先も、きっと何度でもわたしはきみを求めてしまうと思うから。
……こんなに好きにさせた責任、取ってくれないと困るよ。
「ひろの不意打ち、まじで心臓に悪い……」
「えぇ…?」
「走って帰ろう、俺の煩悩から危険信号出てる」
「……ふふっ、なにそれー」
「いやひろ、笑ってるけどこれ笑い事じゃないからな?」
夕日に染る金髪、
優しい瞳の三白眼、
繋いだ手から伝わる体温。
これは、きみの全部に恋をした日々の話だ。
芦原くんの噛みあとがそうさせる【完】



