ていうか芦原くん。
わたしは真剣に話してるのに、パスタの話ばっかりはどうかと思うよ?
あんまり聞きすぎてめんどくさいって思われるのも嫌だけど、気になってしょうがない。
もし会長のお姉さんと吉良くんが関わりがあったとしても、芦原くんと会長の関係の潔白にはならないし……。
うう……と唸りながら唇を結んだわたしに気づいたのか、ようやくメニューから目を離した芦原くんが開口した。
「頭撫でてた……とかっていう記憶はあんま無いけど。その時はまだ女子には優しくしてようって気持ちがあったから、……えーっと、それはごめん」
「……うん」
「でも、ひろのこと好きになってからはそういうのも全部やめた。ひろにしか触りたいって思えなかったし、触られんのもやだった」
子供みたいに拗ねて俯いていたわたしの頬に芦原くんの指が伸びてきて、むに、と皮膚を優しくつままれた。



