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ブラウンのワンピースは、中に白のニットを着たことで大人っぽくて柔らかい雰囲気を作ることができた。
黒のブーツとコートを羽織り、マフラーを巻いて完成。
普段ストレートアイロンで仕上げている髪の毛は、千花ちゃんの力を借りてふんわり巻いてもらった。
クリスマスに男の子と約束をするのなんて、人生ではじめてだ。
約束は12時にもかかわらず、緊張で落ち着かなくて早めに家を出てしまったわたしは、30分も早く駅についてしまって我ながら苦笑した。
当然、芦原くんはまだついていなかった。
辺りは待ち合わせる人で溢れていて、人通りがいつもに増して多かった。わたしの待ち合わせ時間は30分後だし……と思いながら端っこにずれて芦原くんを待つ。
───つもり、だったんだけど……。
「あれ? 二瀬さんだ」
どういう偶然か、わたしは吉良くんと会った。