どうやら二瀬は家で待っている永野にケーキを買って行くらしく、これから帰り道にあるケーキ屋さんに寄ると言っていた。
冬は日が落ちるのが早いから、俺としては永野の家まで送り届けたい気持ちがあったものの、相変わらず男心が……というか俺の恋心に全く気付いてくれない二瀬が帰る方向が真逆の俺に気を使って送らせてくれないこともわかりきっていた。
どこまでもぶれない鈍感さは、ここまでくると清々しい。
イルミネーションのことだってそうだ。
何も話は聞いていないけれど、あの様子じゃ、クリスマスに芦原と約束でもしているのだろう。じゃなかったら、帰りに少し寄り道するくらい、二瀬が断るはずがないんだ。



