謝ろうとした時、わたしの声にかぶせて七海が言った。
「人の多さ考えたら急に面倒になってきたしまっすぐ帰ろ、うん、そうしよう」
「え、七海」
「だいたいイルミネーションなんて、おまえと見たところでただの電気の集合体だったわ」
「ちょっ…、夢を壊すようなこと言わないでよ!」
「事実だろバーカ」
一瞬だけ七海の表情が泣きそうに見えたけれど……こんなに早口でイミネーションのロマンを台無しにしている様子を見ると、 見間違いだったみたいだ。
こういうところが、やっぱり七海は七海だと思う。
「七海、すぐバカって言うのよくないよ」
「確かに。二瀬にバカは言っても治んねーしなぁ」
「わるぐち…!」
駅に着くまでの残りの道は、ずっとそんなやり取りをしていた。



