「……いいっすねぇ、両想い」






……このこと、二瀬は知ってんのかな。



勝手なイメージではあるものの、芦原って二瀬の知りたい情報全然伝えてなさそうだし。



勝手に誤解してまたなんか拗れてたら、芦原にざまあって笑ってやろうかな。




どうせ、何回拗れても結局お互いのことしか頭にないんだろうから。





「なはは、それ完全当て馬の君が言うとめっちゃ虚しいね!」

「虚しいとか言わないでもらえます?」

「ね、面白いからもっと話したいんだけど。途中まで一緒に帰ろーよ」

「やですよひとりで帰ります」

「あはっ、虚しー!」

「だから。虚しくないんでやめてください」