そんなことを考えていた矢先。
教室の扉が乱暴に開けられたとと同時に、焦ったような声色で名前を呼ばれた。
つられるようにバッと身体を起こすと、そこにはなぜか芦原くんの姿があり、わたしは目を見開いた。
「な、なんで……芦原くんが、」
芦原くんと会いたくなくて教室に戻って来たのに。
遠目で見かけた時、芦原くんはわたしの姿に気づいていなかったはずだ。
わたしが踵を返した後に七海となにか話をしたのかな。
……だとしても、芦原くんがわたしを追いかけてくる理由なんて──…
「ひろとちゃんと話がしたかったのに、俺のこと避けてばっかだから」
「っ」
「実際、俺のこと見て逃げただろ、今も」
図星をつかれ、返す言葉がなかった。
気付かれていないと思っていたのに……バレバレだったみたいだ。



