芦原くんを下の名前で呼べる会長が。
芦原くんと親しい関係で居る会長が。
「……ずるい、」
わたしは、羨ましくてたまらない。
ぽつりと呟いたわたしの情けない本音は、誰の耳に届くことも無く空気に溶けていく。
胸がくるしい。いたい。
寂しくて、虚しくてしょうがない。
芦原くんのことを考える時間はドキドキすることばっかりだって思ってたのに、最近はずきずきしてばっかりで、わたしの処理速度を越えてくる。
もうやだ。
なんでわたしはこんなにも振り回されてばっかりなんだろう。
なんで、芦原くんのことばっかり考えちゃうんだろう。
わたしの意思とは関係なく、ぽたぽたと涙が零れてくる。
放課後で、廊下を歩く生徒が全くいないわけではなかった。
ひとりで泣きながら歩く変な人に思われたくなくて、足早に自分の教室に向かった。



