ふたりで同じ傘に入って、歩き出す。
隣に並ぶと身長差が歴然だ。頭一つ分くらい差があって、わたしが小さいのか芦原くんが大きいのかすらよく分からなかった。
芦原くんって身長何センチあるんだろう。
ちらり、隣にいる芦原くんを見つめると、偶然同じタイミングで芦原くんもこちらを見ていたみたいで、バチっと目が合ってしまった。
「なに?」
「えっいや、えっと………いい天気ですね?」
「うん、雨だけどね」
ホントだよ。土砂降りだからこんなことになってるんじゃないか。バカすぎて恥ずかしい。
くくっ…と笑っている声が聞こえ、いたたまれなくなってわたしは俯いた。



