芦原くんの金髪は、何度もブリーチをしているはずなのにふわふわしていて、首をかすめるとくすぐったいんだ。
ブレザーの中に来ているパーカーは裏起毛になっていてすごくあったかいの。
寝坊と遅刻は、芦原くんなりに努力してるけど、なかなか直せなくて困っていることだったりする。
よからぬ噂はたくさんあるけど、それを一概に鵜呑みにはできないのは、芦原くんと関わるようになって印象が変わったから。
七海も千花ちゃんも、芦原くんに優しくしてもらった女の子たちも知らない芦原くんを、わたしはたくさん知っている。
そのことが、わたしは本当は嬉しくて──……
「おい二瀬、聞いてんの?」
七海の声にハッとする。
危ない危ない、意識がすっかり飛んでしまっていた。
怪訝そうに眉を顰め、「俺の顔になんかついてる?」と聞かれ、わたしは慌てて首を横に振った。



