「ま、あれだね。意地でもクリスマスまでになんとかしないとだね玲於」

「いやホントにそれはそう……はー…もぉ~…」

「泣くくらい玲於のこと意識してるってことでしょ。ゴールは近いよ、多分」





そう言えば、玲於は「適当なこと言うなよなぁ」と口を尖らせた。




見てる分には面白いし、拗れれば拗れるほど俺は楽しいけど──そろそろ玲於も可哀想だから、手助けしてやりたいって思ってるのが本音。


…まあ今回はちょっとミスったけど。




「まあ頑張れよ。個人的にはもうちょい泣かせる方が好きだけど」

「まじでもう余計なことすんなよ頼むから」

「でも正直、女の子の泣き顔はクるでしょ玲於も」

「……」

「はは、わかるー」

「……何も言ってないから俺は無罪」









不器用な幼馴染の恋がどうかうまくいきますようにと、俺は密かにそう願った。





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