反射的に身体を離そうとするも、腰に回った芦原くんの両手にホールドされていてそれは叶わなかった。
「あああああしはらくん!そっ、外…っ」
「そーだね、外じゃなかったらアウトだったかも」
「っだ、だめ……っ」
外でも十分アウトゾーンだけど……!?
そんなことを思っても、芦原くんに与えられる温度でどんどん頭は真っ白になっていく。
「ひろのことめちゃくちゃにしたい」
芦原くんの声が耳元で響く。
「誰にも渡したくない俺だけが知ってたいもっと触りたい、」
「っ、うぅ、」
「今だけじゃない。そんなこと考えてんだよ、俺はいつも」
ねえ、芦原くん。
「なあ。……もう気付けよ、ひろ」
わたし────きみに、期待してもいいのかな。
唇が触れる。
何度重ねてもドキドキして、胸がギュッてなって、それから凄く、心地よい。
胸の高鳴りは、家に帰ってからもしばらく収まらないままだった。