芦原くんとイルミネーションに行く約束をしたのは1か月程前のこと。
約束したものの詳しいことはひとつも決めていなかったし、以降芦原くんからその話題を出されることもなかったから、もう忘れられてるのかも…ってちょっとだけ思っていたんだ。
「いや、そりゃ覚えてるでしょ。誘ったの俺だし……つーか俺がいちばん楽しみにしてんだもん」
「そっ……、そうなの?」
「うん……って、言葉にするの恥ず」
感情がぶわあって押し寄せてくる。
ふいっと目を逸らしくしゃくしゃと前髪を掻く芦原くん。
その姿にどうにもキュンとしてしまい、感情に流されるままにわたしはめいっぱい腕を伸ばし、芦原くんの崩れた金髪に触れた。
歩いていた足が止まる。
芦原くんとわたしの身長差は20㎝以上。
見上げると、芦原くんはきょとんとしたままわたしを見ていた。
「……かわいい、芦原くん」



