遡ること1週間前の話。


C組とD組が集められたロングホームルームの時間、合同でグループを作るように先生から指示を受けた直後──芦原くんが声をかけてきたのだった。





「ひろ、一緒にグループつくろ」




後ろには相変わらず気だるそうにする吉良くんもいて、わたしと千花ちゃんはふたりで目を合わせた。



周りの生徒たちはざわついている様子も見られたけれど、テスト期間に一緒にいた印象が根付いているのか、問いただすような人はいなかったことが幸いだ。



「永野さんも、それでいい? 俺と茜と一緒のグループでも」

「あたしは全然オッケー!ねっ、ひろ!」

「え、えっと……うん」






……思い返せば、テスト勉強を一緒にすることになった時もこんな感じの流れだったっけ。



もちろん、わたしが断れるわけもなく……というか断る理由がなく、そのまま4人でグループを組むことになったというわけである。