ふと首筋に視線を落とし、俺が保健室でつけた痕は綺麗に消えてしまっていることに気が付いた。
あまり強くかみついたわけではないから三日も経てば消えちゃうだろうなとは思っていたけれど、いざ自分の印がなくなっているのを見ると、なんとなく寂しさがこみ上げる。
俺とひろは付き合っているわけじゃない。
キスするのも、独占欲の印で痕をつけたのも、全部俺が勝手にしたことだ。
ひろは流されているだけ。
俺を拒否できないだけ。
俺はずるいんだ。
ひろのことを自分だけのものにしたくてたまらない。
「消えちゃったな、ここ」
「…っ」
「もっかい付けてもいい?」
ひろの首筋に手を滑らせて、白い肌に触れる。
消えてしまった印を、もう一度自分で上書きしたい、なんて、そんなワガママばかりが募る。
「……芦原くん、は、」
「うん?」
「……だめって言ってもする……」



