婚約破棄した相手が毎日謝罪に来ますが、復縁なんて絶対にありえません!

 素直に頷いて、目を閉じる。
 ルースはちゃんと休めるだろうかと気になったが、むしろこれから足手まといにならないように、しっかりと体力を回復させるべきだ。
 どこからか、鳥の声がした。
 まるで仲間を呼んでいるかのような、切ない鳴き声だ。それを聞いているうちに、いつのまにか意識が薄れていた。
 目が覚めると、辺りはほんのりと明るくなっている。まだ太陽は顔を出したばかりのようで、白い光が木々の間から漏れていた。
「起きたようだな」
 声を掛けられて振り返ると、火の始末を終えたルースがサーラを見つめていた。
「人通りが多くなる前に、港町に辿り着きたい。すぐに出発しようと思うが、大丈夫か?」
「はい、大丈夫です」
 サーラは頷くと、服装を整えて毛布を鞄にしまう。
 パンはもうないので、水でのどを潤し、港町に向かう。歩き続けた足は痛んだが、立ち止まるわけにはいかない。
 昨日は野営のために森に入ったようで、すぐに街道に戻った。石だらけの道から歩きやすい道になって、随分と楽になる。