婚約破棄した相手が毎日謝罪に来ますが、復縁なんて絶対にありえません!

(でも、このままでいいの? わたしはこれからも、ただお父様に言われるままに生きていくの?)
 死ぬくらいなら、自由を得るために戦え。
 そう言ったルースの言葉が、サーラの心を強く揺さぶった。

 サーラの前には常に、父によって用意された道があった。
 生まれたときからずっと、続く道だ。それ以外の生き方など知らなかった。
 でも、この修道院に来てから初めて、サーラは自分の意志で生きていくことを知った。義務だったカーティスの相手を面倒だったと感じ、追い出すような言い方をしたのも、あれが初めてだった。
 自由がほしい。
 自分の意志で生きたい。
 それが今の、サーラの心からの願いだ。
(でも……)
 父の手から逃れるようなことが、本当にできるのだろうか。
 今まで関わってくれた人たちに、迷惑を掛けてしまうのではないか。とくに、サーラを連れ出したと知れたらルースだって罪に問われてしまうかもしれない。
(そんなのは嫌。わたしが我慢すればきっと……)