婚約破棄した相手が毎日謝罪に来ますが、復縁なんて絶対にありえません!

 それなのに、前の婚約者であるサーラのもとに通うなど許されることではない。
 どうして彼が、急にサーラに執着するようになったのかわからない。でもカーティスは、サーラに会いたい。会って、許してもらえるまで謝りたいと言ったそうだ。
 サーラは思わず深い溜息をついた。
(あれほど言ったのに……)
 彼に伝えた言葉は、何ひとつ伝わっていなかったことになる。
 あのときサーラが思ったように、カーティスは何も変わっていない。ただ対象が、エリーからサーラに変わっただけだ。
 それだけでもサーラを疲弊させるには充分だったが、手紙にはさらに恐ろしいことが書かれていた。
 国王はカーティスに、王になるならば個人の感情は捨て、国のために生きなくてはならない。それができないのなら、王太子の地位を返上しろと迫った。
 国王にしてみれば、帝国と揉めることなく王太子を変更するチャンスだった。しかもカーティスはその言葉に従って、王太子の称号を返上すると決めてしまった。