婚約破棄した相手が毎日謝罪に来ますが、復縁なんて絶対にありえません!

 でも、こうして遠く離れてみると、自分に求められた要求がいかに理不尽だったのかよくわかる。
 あきらかに非はカーティスにあったのに、問題を解決することを求められたのはサーラだった。
 今思えばエリーに夢中になり、彼女の言うことばかり鵜呑みにしていた時点で、もうカーティスには誰も期待していなかったのかもしれない。
 彼がまだ王太子でいるのは、彼の生母である王妃がソリーア帝国の出身だからだ。
 この国とソリーア帝国は同盟を結んでいるが、国力は向こうの方が上である。その帝国の血を引くカーティスを、国王陛下も簡単に廃嫡することはできないのだろう。
 そのカーティスは偽物の聖女に溺れ、だからこそサーラに対する要求はどんどん厳しくなっていった。
(でも、わたしにはもう無理だった。これ以上、お父様や国王陛下の期待に答えることはできなかった……)
 ただ自分の弱さの代償を、従姉のユーミナスに負わせてしまったことだけは、本当に申し訳ないと思っていた。