婚約破棄した相手が毎日謝罪に来ますが、復縁なんて絶対にありえません!

 ここには十人ほどの子ども達と、孤児院の院長に、先ほど迎え入れてくれた修道女がひとり。そして、炊事や洗濯をしてくれる女性と、向こうの修道院と同じように、雑用をしてくれる男性がひとりいるらしい。
 家事をしてくれる女性と雑用係の男性は通いらしいから、この小さい孤児院には、全部で十二人ほどの人が住んでいることになる。
 孤児たちは、一番年上の子どもでもまだ十歳くらい。男の子がふたり、女の子が八人だった。
 女の子が多いのは、孤児院で保護しないと違法な人買いに攫われてしまうことが多いからだ。
 それを聞いて、サーラは衝撃を受けた。
 今までつらいことばかりだと思っていたが、公爵令嬢だった自分は随分と恵まれていたと思い知る。
 最初に、孤児院の院長をしている女性に挨拶をした。
 彼女は、穏やかで優しい老婦人だった。
 その慈悲深い視線は、サーラでさえ、大切な子どもたちのひとりとして扱っているかのようだ。実の母親にだって、ここまで優しい視線を向けられたことはない。
「今まで苦労していたようね」