婚約破棄した相手が毎日謝罪に来ますが、復縁なんて絶対にありえません!

 労わるような視線を向けてくれたウォルトに、立ち会ってくれた礼を言い、サーラは部屋に戻った。部屋の窓を大きく開き、ゆっくりと深呼吸をして、気持ちを落ち着かせる。
(もう充分よね。これ以上は無意味だわ)
 わずらわしいものをすべて捨ててこの修道院に来たとき、サーラは生まれ変わったと思っている。
 もうこれ以上、過去に悩まされたくない。
 三度も対面して、王太子への義務は果たした。もしまた彼が来たとしても、会わずに帰ってもらおう。
 もともとここは、男子禁制。
 しかも彼は、国王陛下の命に背いている。
 これ以上の面会は、お互いのためによくない。
 そう決めて、院長にもそれを伝えた。
 すると院長はしばらくの間、隣町にある孤児院の手伝いをすることを勧めてくれた。
 たしかに、今はここを離れたほうがいいのかもしれない。
 サーラはそれをすぐに承諾した。
 明日の昼頃には、孤児院から迎えの人が来てくれる。でも朝になれば、またカーティスが訪ねてくるかもしれない。