婚約破棄した相手が毎日謝罪に来ますが、復縁なんて絶対にありえません!

「その頃には俺にも定住許可証が下りるだろうから、そうしたら仕事を探して、サーラとずっと、あの国で暮らすつもりだった」
「……ルーフェス」
 一緒に、という言葉にサーラは微笑んだ。
 最初は、期間限定の関係だった。
 彼は妹を死なせてしまった贖罪のために、似たような境遇だったサーラを助けてくれただけだ。
 そしてサーラも、ひとりで生きていくと決意していた。
 でも今では、ルーフェスと離れるなんて考えられない。
「だが、妹が最期に遺した願いを、俺は叶えてやりたい……」
 ルーフェスは顔を上げて、真剣な表情でサーラを見つめた。
 いつものような憂いを帯びた悲しげなものではなく、強い決意を感じるものだった。
「ええ、わかっているわ」
 皇帝となったレナートを、ロードリアーノ公爵家の当主として支えたい。あの日記を読んだらそう思うのは当然だと、サーラも思う。
 頷くと、ルーフェスの手がサーラにそっと触れた。
 繋いだ手から伝わる熱と、その想い。