婚約破棄した相手が毎日謝罪に来ますが、復縁なんて絶対にありえません!

 彼が遅い食事を終え、ゆっくりと寛いでいるところに、サーラは図書室で見つけた日記を持って、彼の傍に寄った。
「今日、図書室でこれを見つけたの」
 差し出すと、ルーフェスは不思議そうにその日記を見つめた。
「これは?」
 妹の日記の存在を、まったく知らなかったのだろう。
 どうしてこれが図書室にあったのか、わからない。
 もしかしたら彼女が動けなくなるほど衰弱したあと、侍女が他の本と一緒に片づけてしまったのかもしれない。
「多分、日記よ」
 促されるまま、それを開いたルーフェスは、そこに書かれていた文字を見て言葉を失った。
「……これは。……エリーレの字だ」
 やはり、そうだったのだ。
 震える手でページを捲る彼に、サーラはそれが図書室に本と一緒に収められていたこと。偶然手に取ってしまったことを、説明した。
 ゆっくりと、噛みしめるように文字を辿るルーフェスの傍に、サーラはずっと寄り添っていた。
 そうして、エリーレがレナートを愛していると書いたページで、彼の手が止まる。