婚約破棄した相手が毎日謝罪に来ますが、復縁なんて絶対にありえません!

 その動向を察した貴族達が、ルーフェスの屋敷であるここにも押しかけてきて、サーラはレナートの気遣いに感謝することになる。
 もし護衛騎士や侍女がいてくれなかったら、サーラが彼らの対応をしなければいけないところだった。
 いくら貴族でも、皇帝陛下から派遣された騎士や侍女に強く言うこともできず、彼らは門前で追い返されて、中にサーラがいることにも気付かれなかった。
 それを知ったルーフェスはさらに人員を補充してくれて、今では訪問も減り、こうして静かに過ごすことができる。
 皇帝との話し合いは、長引いているようだ。
 日に日にルーフェスの帰りは遅くなり、サーラは屋敷の中でひとりきりで過ごす時間が長くなった。
 どの部屋を使ってもかまわないと言われていたが、彼にとっては亡き妹との思い出が残る大切な場所だ。あまり荒らしてはいけないと、初めてこの屋敷に来た日から、客間しか使っていなかった。
 でもこの日は、以前この屋敷に仕えていたという侍女に図書室の存在を教えてもらい、そこに行ってみることにした。