婚約破棄した相手が毎日謝罪に来ますが、復縁なんて絶対にありえません!

 言葉をなくして立ち尽くしているルーフェスの前で、マドリアナはぽつりとそう言った。
「エリーレとリアンジュに毒を盛るように指示したのは、わたくしです。
 侍女は、わたくしの指示に従っただけ。父も、関係ありません。覚悟はできています。どうかわたくしを、死罪にしてくださいませ」
 マドリアナとの面会を終えたサーラとルーフェスは、地下牢から宮廷内にある宛がわれた部屋に戻った。
 あんな話を聞いたあとに彼をひとりにする気にはなれなくて、サーラは自分の部屋ではなく、ルーフェスの部屋に一緒に行くことにした。
俯き、ソファーに座り込んだままのルーフェスに、そっと寄り添う。
 妹の死因が他殺だったというだけでも衝撃的なのに、仲良くしていた相手に憎まれて殺されてしまったのだ。
 エリーレが、レナートと婚約しなければ防げた悲劇。ルーフェスはそう思って、自分を責めている。
 レナートもきっと同じだろう。
 同行した騎士が、マドリアナの証言をすべて彼に報告しているはずだ。
(でも……)
 サーラは思う。