婚約破棄した相手が毎日謝罪に来ますが、復縁なんて絶対にありえません!

 ルーフェスは困惑していたが、サーラにはわかってしまった。
 彼女がエリーレだけではなく側妃まで毒殺しようとした時点で、何となく気が付いていたのだ。
「それほど、愛していたのですか?」
 マドリアナは、サーラの呼びかけに何度も頷いた。
「……ええ。愛していました。レナート様を、誰よりも」
 レナートにとって、マドリアナは政略結婚の相手に過ぎない。
 本当に愛していたのはルーフェスの妹エリーレで、彼女のことだけが大切だった。
 でもマドリアナは、そんなレナートを愛していたのだ。
 その手を血に染めてしまうほど、深く。
「もしエリーレが、レナート様のことを愛していたら。レナート様に愛されるという喜びを素直に受け取っていたら、わたくしもここまであの子を憎むことはなかった。でも、エリーレは……」
 マドリアナが切望し、そして得られなかったもの。
 レナートの愛を一身に受けたエリーレは、それを辞退し続けていた。 
 後ろ盾がないという、ただそれだけの理由で。
「……罪を、認めますわ」