ここまで誘導してくれた騎士がランプを掲げると、目の前に頑丈な鉄格子が見えた。その中に、ひとりの女性が座っているのが見える。
彼女がマドリアナだろう。
美しい女性だった。
深みのある茶色の髪は乱れていたが、少し前までは美しく艶やかであったはずだ。質素なドレスに包まれた身体はほっそりとしているが、女性らしく美しいラインを保っている。
「……レナート様?」
急な明るさに視界を奪われたのか、目を瞑って彼女が呼んだのは、夫であったレナートの名だった。
無実を訴えるつもりだったのか、それとも慈悲を請うつもりだったのか。
甘い声で夫の名を呼んだマドリアナは、ルーフェスの姿を見た途端、顔を強張らせた。
「ルーフェス様……」
どこか夢見るように、ふわふわとしていた彼女の視線が定まり、彼女はルーフェスを見つめた後に、そっと目を閉じて俯いた。
「わかっているわ。レナート様はもう、わたくしに会いに来てはくださらない。わたくしを許さない。あの方の最愛の女性を、奪ってしまったから……」
彼女がマドリアナだろう。
美しい女性だった。
深みのある茶色の髪は乱れていたが、少し前までは美しく艶やかであったはずだ。質素なドレスに包まれた身体はほっそりとしているが、女性らしく美しいラインを保っている。
「……レナート様?」
急な明るさに視界を奪われたのか、目を瞑って彼女が呼んだのは、夫であったレナートの名だった。
無実を訴えるつもりだったのか、それとも慈悲を請うつもりだったのか。
甘い声で夫の名を呼んだマドリアナは、ルーフェスの姿を見た途端、顔を強張らせた。
「ルーフェス様……」
どこか夢見るように、ふわふわとしていた彼女の視線が定まり、彼女はルーフェスを見つめた後に、そっと目を閉じて俯いた。
「わかっているわ。レナート様はもう、わたくしに会いに来てはくださらない。わたくしを許さない。あの方の最愛の女性を、奪ってしまったから……」



