「すべて、説明する。つらいかもしれないが、聞いてほしい」
レナートは何度も言葉に詰まりながら、事の経緯を話してくれた。
始まりは、今から四年ほど前のことだ。
婚約者だったエリーレが亡くなり、その兄のルーフェスも失踪してしまった。
ひとり残されたレナートはしばらく塞ぎ込んでいたが、もうひとりの婚約者のマドリアナが、彼を献身的に支えてくれた。
彼女の父であるピエスト侯爵はエリーレを敵視していたが、マドリアナ自身は不思議とエリーレとも仲が良かった。
このときのレナートはそう思い込んでいたし、実際に生前のエリーレも、彼女とよくふたりだけのお茶会をしていると話してくれていた。
だから、そう信じてしまった。
大切な友人を失ったと嘆き悲しむ彼女だけが、自分の悲しみを真に理解してくれていると思い込んでしまったのだ。
ルーフェスも、もういない。
レナートがエリーレとの思い出を語ることができるのは、マドリアナだけだった。
レナートは何度も言葉に詰まりながら、事の経緯を話してくれた。
始まりは、今から四年ほど前のことだ。
婚約者だったエリーレが亡くなり、その兄のルーフェスも失踪してしまった。
ひとり残されたレナートはしばらく塞ぎ込んでいたが、もうひとりの婚約者のマドリアナが、彼を献身的に支えてくれた。
彼女の父であるピエスト侯爵はエリーレを敵視していたが、マドリアナ自身は不思議とエリーレとも仲が良かった。
このときのレナートはそう思い込んでいたし、実際に生前のエリーレも、彼女とよくふたりだけのお茶会をしていると話してくれていた。
だから、そう信じてしまった。
大切な友人を失ったと嘆き悲しむ彼女だけが、自分の悲しみを真に理解してくれていると思い込んでしまったのだ。
ルーフェスも、もういない。
レナートがエリーレとの思い出を語ることができるのは、マドリアナだけだった。



