婚約破棄した相手が毎日謝罪に来ますが、復縁なんて絶対にありえません!

「もし、マドリアナが本当に妹を殺したのなら、俺は彼女を許すことはできない。だが、ソリーア帝国では百年ほど前に、処刑制度は廃止されている。罪は、法律の範囲内で裁かれるべきだ」
 法律を越えた処罰は、ただの報復でしかない。
 有能な皇帝になるはずだったレナートが道を外してしまうことを、ルーフェスの妹は絶対に望んではいないだろう。
「俺は、どんなに不興を買おうとも、それを皇太子殿下……。いや、皇帝陛下に申し上げなくてはならない」
「ええ。そうね」
 サーラも頷き、決意に満ちたルーフェスを見上げる。
「わたしは、ずっと傍にいるわ」
 それしかできない。
 でもそれがルーフェスの力になれるのなら、どんな状況になってもけっして離れないと誓う。

 ソリーア帝国はとても広く、帝都に入るまでかなり時間を有した。
 そのせいで、サーラがカーティスに出した手紙の方が、かなり先に届いていたようだ。