婚約破棄した相手が毎日謝罪に来ますが、復縁なんて絶対にありえません!

「俺は君を助けたつもりで、本当はずっと支えられていたのかもしれない」
「わたし、あなたを助けられたの?」
「ああ。サーラがいてくれなければ、俺はこの国に戻ろうとは思えなかった」
 ルーフェスはそう言うと、眩しいものを見つめるように、目を細めてサーラを見た。
「エリーレより過酷な環境で、ひとり耐えていた強さ。そんな状況に追いやった、リナン王国の元王太子を許す優しさ。ようやく手にした安定の生活を簡単に手放して、ここまで一緒に来てくれた行動力。君のすべてが、俺を奮い立たせてくれた」
「……」
 思ってもみなかった言葉に、涙が溢れそうになる。
 昔から、父の言いなりに動いてきた人形だった。
 父の元を飛び出してからも、ずっと誰かに助けられながら生きてきた。
 そんな自分が誰かを救うことができた。
 それがルーフェスであることが、たまらなく嬉しい。