町を守る警備兵も多く、女性や小さな子どもまで、安心してひとりで歩くことができるようだ。
リナン王国よりも、治安はかなり良い。
隣にいるルーフェスは、懐かしい祖国の町並みを、静かな瞳で見つめていた。
「……ルーフェス」
妹を失い、何もかも捨てて去った祖国。
彼は今、何を思っているだろう。
「サーラ。俺はもう大丈夫だ」
不安になって名前を呼ぶと、ルーフェスはまっすぐにサーラを見て、微笑んだ。
「どんな真実でも、恐れずに受け止める。その覚悟ができた。君がこうして、ずっと傍で寄り添ってくれたお陰だ」
「そんな。わたしなんて、何も……」
何度も首を振る。
彼のために何かすることができたら、どんなによかったか。
でも今のサーラは、ただのティダ共和国の国民にすぎない。ただこうして彼に寄り添っていることしか、できなかったのに。
ルーフェスは、そんなサーラの手を握った。
最初に会ったときのような憂いを帯びた表情ではなく、その言葉通りに覚悟を決めた、力強い視線をサーラに向けていた。
リナン王国よりも、治安はかなり良い。
隣にいるルーフェスは、懐かしい祖国の町並みを、静かな瞳で見つめていた。
「……ルーフェス」
妹を失い、何もかも捨てて去った祖国。
彼は今、何を思っているだろう。
「サーラ。俺はもう大丈夫だ」
不安になって名前を呼ぶと、ルーフェスはまっすぐにサーラを見て、微笑んだ。
「どんな真実でも、恐れずに受け止める。その覚悟ができた。君がこうして、ずっと傍で寄り添ってくれたお陰だ」
「そんな。わたしなんて、何も……」
何度も首を振る。
彼のために何かすることができたら、どんなによかったか。
でも今のサーラは、ただのティダ共和国の国民にすぎない。ただこうして彼に寄り添っていることしか、できなかったのに。
ルーフェスは、そんなサーラの手を握った。
最初に会ったときのような憂いを帯びた表情ではなく、その言葉通りに覚悟を決めた、力強い視線をサーラに向けていた。



