婚約破棄した相手が毎日謝罪に来ますが、復縁なんて絶対にありえません!

 カーティスも心の整理をするために、休息を必要としていた。
 しばらくは皇太子の好意に甘えて、静かに暮らそうと思っていたらしい。
 だが、帝国で政変が起こった。
 正しくは、あの皇太子が起こしたのだ。
 彼は一部の貴族と癒着し、内部紛争を引き起こしていた皇帝を退位させ、自分が帝位についた。
 ルーフェスの妹の婚約者だったレナート皇太子が、今はソリーア帝国の皇帝になったのだ。
 そして皇帝となったレナートには、かつて最愛の婚約者がいた。その婚約者の死に関わった罪で、皇太子妃となっていた女性を投獄したと記されていた。
 レナート皇帝は、婚約者の死の真実を伝えるために、出奔してしまった婚約者の兄をずっと探しているのだと言う。
 皇帝から聞いた特徴から、カーティスはルーフェスがその兄ではないかと思い、サーラに手紙を出したらしい。
「……ルーフェスに、伝えないと……」
 サーラは狼狽えながらも立ち上がり、手紙を持って彼の部屋に駆け込んだ。
 
「サーラ?」