婚約破棄した相手が毎日謝罪に来ますが、復縁なんて絶対にありえません!

 思っていた以上に、ソリーア帝国出身の母と、その血を引く自分は疎まれていた。
 ソリーア帝国はたしかに大国だが、近年は内部紛争でかなり力を落としている。今までのように、絶対的な強者ではないのだ。
 このリナン王国も、徐々に帝国の影から抜け出そうとしている。
 そんな時期に、帝国の血を引く者が王太子であることを、快く思わない者が増えていても不思議ではない。
 まして、父には男子がもうひとりいる。
 異母弟の母は側妃だが、この国の侯爵家出身で、由緒正しい家柄だ。
 きっと父にはもう、母も自分も不要な存在なのだろう。
 だからエリーに騙されていても、誰も助言してくれなかったのだ。
(それでも、サーラは違う。彼女だけは、そんな企みを知らなかったに違いない)
 許してくれなくても、かまわない。
 ただ彼女だけは、何としても救い出さなくてはならない。
 調査を続けるうちにカーティスが気になったのは、サーラの護衛として同行した、雑用係の男だ。