だが、定住するには許可が必要で、そのためには過去の身分をすべて捨てることが求められる。
貴族だろうが、王族だろうが、一度この国の住人になってしまえば、もう元の国には戻れないのだ。
もちろん、サーラにその覚悟はできている。
それに、父によって修道院に送られたときから、もうサーラは貴族ではない。ひとりの修道女が国を出て、ティダ共和国に移住するだけの話だ。
むしろ、心配なのはルーフェスのほうだ。
皇太子妃候補だった妹を死なせてしまったことで謹慎を命じられてしまったが、彼はまだ公爵家当主のはずだ。
いくら親類の者を呼び寄せて領地を任せたとはいえ、簡単に身分を捨てていいのだろうか。
サーラを妹の代わりに守ってくれると言ってくれたが、彼にそこまでさせるわけにはいかない。
それを伝えると、ルーフェスはあっさりと首を振る。
「帝国に戻るつもりはない。あの国にはもう、守るべき者がいないのだから」
彼にとっては祖国も領地も、公爵家当主の身分でさえ、妹がいなければ意味のないものなのだ。
貴族だろうが、王族だろうが、一度この国の住人になってしまえば、もう元の国には戻れないのだ。
もちろん、サーラにその覚悟はできている。
それに、父によって修道院に送られたときから、もうサーラは貴族ではない。ひとりの修道女が国を出て、ティダ共和国に移住するだけの話だ。
むしろ、心配なのはルーフェスのほうだ。
皇太子妃候補だった妹を死なせてしまったことで謹慎を命じられてしまったが、彼はまだ公爵家当主のはずだ。
いくら親類の者を呼び寄せて領地を任せたとはいえ、簡単に身分を捨てていいのだろうか。
サーラを妹の代わりに守ってくれると言ってくれたが、彼にそこまでさせるわけにはいかない。
それを伝えると、ルーフェスはあっさりと首を振る。
「帝国に戻るつもりはない。あの国にはもう、守るべき者がいないのだから」
彼にとっては祖国も領地も、公爵家当主の身分でさえ、妹がいなければ意味のないものなのだ。



