でも、サーラにはエリーレが不幸だったとは思えない。
それを伝えたくて、口を開いた。
「わたしの婚約者であったカーティス王太子殿下は、わたしの言葉を何ひとつ、信じてくれませんでした」
「サーラ?」
俯いていたルーフェスが顔を上げて、サーラを見つめた。驚いた様子の彼に微笑みかけて、言葉を続ける。
「お父様は婚約を破棄されたわたしに、役立たずだと言いました。同じ屋敷に住んでいるはずのお兄様とは数年間、顔も合わせていません」
エリーレと違い、権力者であった父のお陰で、表立ってサーラにつらく当たる人はいなかった。
でも、味方もひとりもいなかった。
「だから、わたしにはわかります。きっと、たくさんつらい思いをなさったのでしょう。でもどんなときも絶対に味方になってくれる兄の存在は、エリーレ様にとって、何よりも心強かったと思います」
似たような立場だったから、よくわかる。
そしてただの慰めなどではなく、経験に基づいた言葉だから、きっとルーフェスにも伝わるだろう。
それを伝えたくて、口を開いた。
「わたしの婚約者であったカーティス王太子殿下は、わたしの言葉を何ひとつ、信じてくれませんでした」
「サーラ?」
俯いていたルーフェスが顔を上げて、サーラを見つめた。驚いた様子の彼に微笑みかけて、言葉を続ける。
「お父様は婚約を破棄されたわたしに、役立たずだと言いました。同じ屋敷に住んでいるはずのお兄様とは数年間、顔も合わせていません」
エリーレと違い、権力者であった父のお陰で、表立ってサーラにつらく当たる人はいなかった。
でも、味方もひとりもいなかった。
「だから、わたしにはわかります。きっと、たくさんつらい思いをなさったのでしょう。でもどんなときも絶対に味方になってくれる兄の存在は、エリーレ様にとって、何よりも心強かったと思います」
似たような立場だったから、よくわかる。
そしてただの慰めなどではなく、経験に基づいた言葉だから、きっとルーフェスにも伝わるだろう。



