もともと、エリーレが望んだ婚約ではなかった。そのことに、ルーフェスは深い後悔を抱いていた。
たとえ皇太子の不興を買ったとしても、どうせ落ちぶれた名ばかりの公爵家。妹とふたりで、領地に籠って暮らしていればよかった。
むしろ、貴族の地位さえも捨てても構わなかった。
ただ、エリーレさえ生きていてくれたら、それだけでよかったのに。
エリーレは皇太子の婚約者であり、半年後には皇太子妃になるはずだった。
その妹を死なせてしまったルーフェスの責任を問う声が、ピエスト侯爵の派閥から上げられた。
これからまた、別の令嬢が皇太子と婚約する可能性がある。逆らう者には容赦しないと示したかったのだろう。
もう敵のいない彼らの勢いは強く、こちら側だったはずの人間も、声を揃えてその主張に同意した。
ルーフェスの周囲からは人が消え、婚約も解消となった。
それに関して思うことはない。
もともと、すべては妹のためだったのだ。
今さら必要のない人脈であり、婚約だった。
たとえ皇太子の不興を買ったとしても、どうせ落ちぶれた名ばかりの公爵家。妹とふたりで、領地に籠って暮らしていればよかった。
むしろ、貴族の地位さえも捨てても構わなかった。
ただ、エリーレさえ生きていてくれたら、それだけでよかったのに。
エリーレは皇太子の婚約者であり、半年後には皇太子妃になるはずだった。
その妹を死なせてしまったルーフェスの責任を問う声が、ピエスト侯爵の派閥から上げられた。
これからまた、別の令嬢が皇太子と婚約する可能性がある。逆らう者には容赦しないと示したかったのだろう。
もう敵のいない彼らの勢いは強く、こちら側だったはずの人間も、声を揃えてその主張に同意した。
ルーフェスの周囲からは人が消え、婚約も解消となった。
それに関して思うことはない。
もともと、すべては妹のためだったのだ。
今さら必要のない人脈であり、婚約だった。



