もし本当に王妃になるにふさわしい者ならば、こんなふうには考えない。カーティスを守り、その盾となってエリーを排除することに、何の疑問も覚えないのだろう。
だから最初から、自分には無理だったのだ。
実際にすべてを捨てた今、サーラはとても穏やかな気持ちで日々を過ごせている。
何としても、この平穏を守りたかった。
だから、何とかしてカーティスに納得して帰ってもらうしかない。
サーラはしばらく考えたあと、彼に尋ねる。
「殿下。わたしの両親も国王陛下も、ここに来てはいけないとおっしゃいませんでしたか?」
サーラは国王陛下に、王太子妃失格と判断されたのだ。
今さらカーティスがここに来ることを、許すとは思えない。案の定、カーティスは視線を反らした。
「……ああ、その通りだ。父からは君の従妹の、ユーミナスと婚約するように言われている」
「まぁ、ユーミナスと」
彼女は父の妹の子で、たしかサーラよりも二歳ほど年上だった。
だから最初から、自分には無理だったのだ。
実際にすべてを捨てた今、サーラはとても穏やかな気持ちで日々を過ごせている。
何としても、この平穏を守りたかった。
だから、何とかしてカーティスに納得して帰ってもらうしかない。
サーラはしばらく考えたあと、彼に尋ねる。
「殿下。わたしの両親も国王陛下も、ここに来てはいけないとおっしゃいませんでしたか?」
サーラは国王陛下に、王太子妃失格と判断されたのだ。
今さらカーティスがここに来ることを、許すとは思えない。案の定、カーティスは視線を反らした。
「……ああ、その通りだ。父からは君の従妹の、ユーミナスと婚約するように言われている」
「まぁ、ユーミナスと」
彼女は父の妹の子で、たしかサーラよりも二歳ほど年上だった。



