婚約破棄した相手が毎日謝罪に来ますが、復縁なんて絶対にありえません!

 そんな状態で妹は、もう完璧に妃教育を身に付けているマドリアナと比べられながら、宮廷に通わなくてはならない。
 ルーフェスは妹を、どんな手段を使ってでも守らなくてはと決意した。

 それから、信頼できる者に領地の運営を任せることにして、ルーフェスも王都に移り住んだ。
 エリーレが皇太子の婚約者となってしまったからには、祖父や父のように、領地に引きこもっているわけにはいかない。
 妹を守るため、なるべく社交の場に出る必要があった。
 夜会などでピエスト侯爵と対抗する立場の者と接触して、味方を増やしていく。そうしているうちに、高位の貴族令嬢と婚約の話も出た。
 相手は顔を合わせたこともない女性だったが、すぐに承諾した。
 ルーフェスの婚姻によって、向こう側は皇太子妃の身内になれる。こちらは、有力貴族の後ろ盾を得ることができる。どちらにも利がある婚約だった。
 このときのルーフェスは、ただ妹のエリーレのためだけに動いていた。