艶やかな黒髪に鮮やかな緑色の瞳をした、とても美しい少女だった。
その際立った容姿と明るく優しい性格で、誰からも好かれる妹ではあった。十五歳になって通い始めた学園は帝国中の貴族の令息、令嬢が集まる場である。そこに通うことで、今まで辺境の領地で暮らしていた妹に、親しい友人ができればと思っていた。
でもまさか、学園で出逢った皇太子殿下に見初められてしまうとは、さすがにルーフェスも思わなかった。
「エリーレはロードリアーノ公爵家の令嬢なのだから、皇太子妃になったとしても身分的には何も問題はない」
皇太子はそう言ったらしい。
たしかに、身分的には問題はないのかもしれない。
でも祖父母のみならず、両親でさえもすでに亡くなっていて、残っているのは公爵家を継いだばかりの兄のルーフェスのみ。
皇太子妃の後ろ盾には、役不足だ。
辺境の領地にこもりきりだった両親には、こんなときに頼りになる友人もいなかった。このような状態で皇太子の婚約者になってしまえば、妹は苦労するだけだろう。
その際立った容姿と明るく優しい性格で、誰からも好かれる妹ではあった。十五歳になって通い始めた学園は帝国中の貴族の令息、令嬢が集まる場である。そこに通うことで、今まで辺境の領地で暮らしていた妹に、親しい友人ができればと思っていた。
でもまさか、学園で出逢った皇太子殿下に見初められてしまうとは、さすがにルーフェスも思わなかった。
「エリーレはロードリアーノ公爵家の令嬢なのだから、皇太子妃になったとしても身分的には何も問題はない」
皇太子はそう言ったらしい。
たしかに、身分的には問題はないのかもしれない。
でも祖父母のみならず、両親でさえもすでに亡くなっていて、残っているのは公爵家を継いだばかりの兄のルーフェスのみ。
皇太子妃の後ろ盾には、役不足だ。
辺境の領地にこもりきりだった両親には、こんなときに頼りになる友人もいなかった。このような状態で皇太子の婚約者になってしまえば、妹は苦労するだけだろう。



