王太子妃になる者として、カーティスを導き、聖女という名を利用して彼に近づこうとしたエリーを処断する。
でも、サーラは思ってしまったのだ。
どうして自分だけが、そんなに努力しなければならないのか。
いくら政略結婚でも、夫になる男性が常に他の女性を優先し、自分を邪険にするような相手ではつらいだけだ。
しかもサーラだけが、一方的に努力と我慢を強いられる関係でもある。
王太子であるカーティスこそ自分を厳しく律し、上に立つ者としてふさわしい言動をしなければならないのではないか。
それができないのなら、王太子の地位を下りるべきだ。この国の王子は、彼ひとりではないのだから。
そう思ったとき、サーラはカーティスを諫めることを諦めてしまった。
手放したほうが楽だと思った。
王太子妃になること、王妃になること。
そして、公爵令嬢であることも。
でも、サーラは思ってしまったのだ。
どうして自分だけが、そんなに努力しなければならないのか。
いくら政略結婚でも、夫になる男性が常に他の女性を優先し、自分を邪険にするような相手ではつらいだけだ。
しかもサーラだけが、一方的に努力と我慢を強いられる関係でもある。
王太子であるカーティスこそ自分を厳しく律し、上に立つ者としてふさわしい言動をしなければならないのではないか。
それができないのなら、王太子の地位を下りるべきだ。この国の王子は、彼ひとりではないのだから。
そう思ったとき、サーラはカーティスを諫めることを諦めてしまった。
手放したほうが楽だと思った。
王太子妃になること、王妃になること。
そして、公爵令嬢であることも。



