婚約破棄した相手が毎日謝罪に来ますが、復縁なんて絶対にありえません!

 婚約者だったカーティスのことは、忘れてしまいたい。
 エリーの勝ち誇ったような笑みだけは、まだサーラの心を傷つける。でも、もう二度と会うことはないのだから、やはり忘れてしまおう。
 期待に答えることができなかった、両親。
 婚約者だったカーティス。
 サーラを敵視していたエリー。
 彼らに別れを告げてから、目を開ける。
 ふと視線を感じて横を向くと、ルースが静かな瞳でサーラを見守っていた。
(ルースさん……)
 彼の手助けがなければ、ここまで来ることはできなかった。
そんなルースにすべてを打ち明けて、気が済むまで泣きじゃくってしまった。
 そのことを思い出すと、かなり恥ずかしい。
 でも長い打ち明け話を、ルースは辛抱強く聞いてくれた。
 ここに至るまでのサーラの迷い、葛藤。そして決意。
 それらを理解してくれた。
 こんな人は、初めてだった。
(でも、やっぱりあんなに泣いてしまったのは、少し恥ずかしいわ)