婚約破棄した相手が毎日謝罪に来ますが、復縁なんて絶対にありえません!

 似たような乙女ゲームはたくさんやってきた。だから、エリーのしあわせのためには、悪役令嬢であるサーラが断罪されなくてはならないのだ。
「まだ、誰にも言わないでください。記憶が蘇ったばかりで、聖女として生きる覚悟ができていないのです」
 涙ながらにそう訴えたところ、カーティスはエリーの涙に大いに狼狽え、まだ正式には報告しないと約束してくれた。
 でも、学園内では完全に聖女として扱ってくれる。
 それなのにまだ、サーラは動かない。
 困ったエリーは、いじめられていると嘘を言った。
 カーティスとその側近たちはすぐに信じてくれた。何度もエリーを庇って、サーラを責め立てる。それが心地良くて、エリーは何度も嘘を言った。
(ああ、みんなが私を愛してくれている。私はヒロインなの。もうすぐ聖女として、王太子の婚約者になるのね)
 カーティスが大勢の前でサーラに婚約破棄を言い渡し、彼女はそれを承知した。
(何でもっと悔しがらないの? せっかくのイベントが、盛り上がらないじゃない)