婚約破棄した相手が毎日謝罪に来ますが、復縁なんて絶対にありえません!

 義父はとにかく、王太子のカーティス殿下に近寄れと言う。
 どうやら彼にはもう婚約者がいるらしいが、あまり評判の良くない公爵家の娘らしい。影響力のある公爵が、権力を使って強引に王太子の婚約者にしたのだと言っていた。
(ああ、悪役令嬢ね。だったらいじめられているところを、王太子殿下に助けてもらわなくちゃ)
 エリーは張り切った。
 ようやくここからが、ゲームのスタートだ。
 学園生活は順調で、あっさりと王太子のカーティスと知り合うことができた。エリーは男爵に指示されていたように、彼にだけ、自分が聖女であることを打ち明ける。
 彼は驚き、すぐにでもエリーを神殿に保護しようとした。
 でも、そんなことになったら学園生活を楽しめない。
 何よりも肝心の悪役令嬢――サーラは、エリーにまったく接触しようとしないのだ。
 エリーは焦っていた。このままでは、ゲームのシナリオと違ってしまうかもしれない。