婚約破棄した相手が毎日謝罪に来ますが、復縁なんて絶対にありえません!

 カーティスも側近たちも、エリーが聖女の生まれ変わりだと信じて疑いを持たなかった。
 そんなエリーが、カーティスの婚約者である公爵令嬢のサーラにいじめられていると訴えてきた。
 最初はさすがに信じられなかった。
 サーラは物静かでおとなしい令嬢だ。相手が誰であれ、いじめるとは思えない。
 だがそれが、父親であるエドリーナ公爵トリスタンの指示と聞けば、話は別だった。
 エドリーナ公爵家は、王家に継ぐ権威をもっている。
 その当主である彼は、帝国の皇族である王妃と、その息子である自分を敵視している。
 父がなかなか王太子を決めなかったのも、彼のせいだと母は思い込んでいた。だからこそ、あえてその娘であるサーラを婚約者としたのだと。
 エドリーナ公爵は、敵だ。
 昔から母にそう教えられていた。
 だが実際のサーラはどの貴族の令嬢よりも美しく、さらにカーティスに従順であった。
 だがそんな彼女が、公爵である父の命令で、聖女のエリーを虐げていたのだ。