婚約破棄した相手が毎日謝罪に来ますが、復縁なんて絶対にありえません!

 カーティスが一番年長であり、しかもその母親は王妃だ。彼を王太子に指名するのは、当然のことと思われた。
 だがその王妃は、ソリーア帝国の皇族だ。もし彼女との子どもが王位を継げば、何かと口を出してくることが予想された。
 ソリーア帝国は近頃、国内があまり落ち着いていないと聞く。
 内紛が続けば経済が滞り、資金不足になるのは当然のことである。ソリーア帝国の皇帝は、積極的な貿易で経済が潤っているこの国に目を付けているのだ。
 国王としては、それは何としても避けたいところだ。
 でも何の非もないカーティスを廃嫡してしまえば、ソリーア帝国が黙ってはいないだろう。
 いくら内部がごたごたとしているとはいえ、共通の敵が見つかれば団結してこちらを攻撃してくる可能性がある。軍事力から考えても、まともに戦えば勝ち目はない。
 それでも国王は、長男であるカーティスが十六歳になっても、なかなか王太子に任命することはなかった。