婚約破棄した相手が毎日謝罪に来ますが、復縁なんて絶対にありえません!

 そしてサーラもまた、孤児院を自分の意志で出たときから、一般人である。しかも数日後には、この国を出るつもりだ。
(誰が王太子になっても、もうわたしには関わり合いのないことだわ)
こうして町の様子を見ているうちに、そう思うことができるようになっていた。
(わたしはこれから、わたしの人生を生きていく)
 いままでの人生との決別。
 そして、これからひとりで生きる決意をあらたにする。
 ルースには迷惑を掛けてしまったが、この国を出る前に、こうして決意することができたのは、よかったのかもしれない。
 今日は船が到着したらしく、港町はいつも以上に混み合っているようだ。外に出ないほうがいいと判断したルースが、昼食を持ってきてくれた。
 昨日、サーラが同じ部屋にいてほしいと頼んだので、これからは食事も共にすることになった。行動食ではないきちんとした食事を、彼と一緒に食べるのは初めてだ。
 少し緊張しながら、向かい合わせに座る。